私は長野に過ごしていたここ数年、初春の開花から晩秋の木の葉落としまで、自然のあらゆる動きを筆を持ちながら観察し、自然の流れのあらゆる断片をスケッチブックに集めようとしました。その時自然はずっと私に物語を語り続けました。

2020年の秋、展覧会シリーズを開催する機会が与えられた時、私の絵画を展示することだけでなく、その絵画を挿絵として使い、自然の物語を語ることにしました。

 

初春に咲く木々は、冬に亘った長いリハーサルの後、やっと春のステージに上がるダンサーとして私の頭の中に生き返られました。そして風になびかされて踊っている花びらを見るとき、自然のバレーを最前列の座席から見ていると感じました。

 

「花の踊り」の展示に、散る桜の花びらの踊りに注目しながら、春の花たちのそれぞれの独自の特徴を描写しようとしました。展示で語る物語の主人公は桜の咲空（さら）ちゃんです。「移りゆく、自然」の展示シリーズを通して、彼女の冒険をたどれます。

 

26日のシンガー・ソングライターの秋元紗智子のコンサートは「花の踊り」展の壮大なフィナーレのようでした。秋元さんの美しい歌声とピアノ演奏のマジックに満たされた長野本郷教会の中、私の花のダンザーたちは本当に踊りだすような感動的なひと時でした！